歴史や文学、浮世絵などへの興味から、なんとなく昔の手紙や本が読めたらいいなと思ったことはありませんか?
しかし、明治以前のものは、いわゆるみみずが這ったような「くずし字」。現代人からすれば暗号のように難解に思える文字です。
「いやいや、あんな難しい文字、素人には絶対ムリ!」
「興味はあるけれど、どこから手をつけて学んでいけばいいのか分からない……」
そう思ったまま、チャレンジできず時が過ぎてしまっている…という方も多いと思いのではないでしょうか。
ここでは「古文書に興味はあるけど、どうやったら読めるようになるの?」と思っている方へ、
- 古文書を読めると得られるメリット
- 古文書を読むための前段階の基礎知識
- いますぐ取り組める独学の方法
- おすすめの古文書講座
について紹介します。
もちろん、ここを読んだだけで「古文書が読めるようになる!」ということではなく、古文書とはどんなものか、どんな学びの選択肢があるのかなどを知って、古文書の勉強を始める、それまでのロードマップ(目標達成までのおおまかな道のり)と思ってください。
実は私も数年前まで超初心者でした。その後、独学を経て現在は少人数の会に参加し、まだまだ初心者ながら少しずつ江戸時代に書かれた庶民向けの本のくずし字を学んでいます(とっても楽しいですよ)。
そんな私が、独学しはじめたころに「こんなことをまとめて知っておきたかった!」と思ったことがあるので、同じような方に向けて便利帳のように使っていただければ…とこのブログを作りました◎
……正直言って、「どんな古文書もスラスラ読めるようになる」というのはかなり難しく、文字の読解だけでなく歴史の奥深い知識も相当に求められます。
とはいえ、安心してください。例えば江戸の庶民が楽しんだ娯楽本や、浮世絵に添えられたちょっとした文字などを読むのはそこまで難しくありません。
実は、ちょっとしたコツを覚えるだけで、すぐに読めるようになるものもあります。
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浮世絵にひと言ふた言添えられた文字が読めるようになっただけでも、
「読める!読めるぞ!」
と立ち上がって叫びたくなる感動がありますよ。
当ブログが、あなたの「古文書読解」へのチャレンジのきっかけになればうれしい限り。
ぜひ一緒に、古文書の世界を楽しんでいきましょう!
【超初心者向け】古文書が解読できるとこんなに楽しい!
難しく思える古文書、くずし字ですが、読めるようになるとどんなメリットがあるでしょうか。個人的に下記を挙げてみます。
- 直接、史料に触れられる
- 地域の歴史や魅力が分かる
- 美術館・博物館に行くのが楽しくなる
- 一生楽しめる趣味を持つことができる
それぞれ詳しく説明していきましょう。
直接、史料に触れられる
私は江戸時代の庶民の暮らしに興味を持っていました。ですので、くずし字を勉強してよかったと思うことは、いわば当時のマンガやラノベ、歌詞カードのように庶民に楽しまれた、絵入りの草双紙や浄瑠璃本などが少しずつながら読めるようになってきたことです。
江戸時代の庶民について書かれた専門書、研究書はたくさんありますが、実際に自分の目で当時の本を読んでみると、よりイキイキとリアルに当時の人々の暮らしぶりや考え方が分かってきます。読むたびに大小の発見があり、興味がつきません。
また、戦国武将や幕末の志士たちに興味をもっているという方であれば、直接その書簡や史料を読んでみることができる、というのはたまらない魅力ではないでしょうか。
地域の歴史や魅力が分かる
歴史の舞台というと、京都や東京ばかりが取りざたされますが、地方にも当然ながら様々な人の営みがあり歴史があります。
かつて宿場町として栄えていたり、織物や酒の産地として有名だったり、歴史的な事件や人物にまつわる伝承が残っていたりなど、今まで見逃していた歴史を石碑や郷土資料館の史料から気づくことも。
老舗のお店なら、お店の名前が書かれた道中記などが残っていたりもするでしょう。
歴史を教科書の中だけの話ではなく、今の自分と直接つながっているものだと実感できるのは得難い体験です。
あるいは実家の蔵にご先祖の家系図や史料が残っているから読んでみたい、とお思いの方もいるかもしれません。自分のご先祖にまつわる史料が読めたら、とてもうれしいですよね。
実際に、ご先祖が忍者だったというお家の古文書から、江戸城大奥で出納係をやっていた忍者の末裔の暮らしぶりが克明に分かったという面白い事例もあります。→高尾善希著『忍者の末裔』(KADOKAWA刊)
美術館・博物館に行くのが楽しくなる
歴史が好き、アートが好き、という方は、美術館や博物館に行かれることも多いかと思います。
その際に、展示されてある書簡や浮世絵に付された言葉が読めたら、さらに面白く鑑賞できると思いませんか? 意外にもふざけた言葉が書かれていて笑ってしまったり、実はこの作品にはこんな意味があったのかと驚いたり。
大丈夫。手書きの書簡などは難しくても、江戸後期の浮世絵に書かれたちょっとしたはし書きなどであれば、思った以上に早く読めるようになれますよ。楽しみですね!
一生楽しめる趣味を持つことができる
くずし字が読めるようになれば、昔の本や書簡などが読めるようになるわけで、これはもう宝の山が目の前に積みあがった状態ですね。
思えば、くずし字を読める能力は、先人の知識や知恵、経験が詰まった宝箱をあけるカギを得たようなもの。思う存分、読みたいものを読んでいきましょう。
もちろんくずし字は、字を読むだけではなく、文脈や当時の時代背景についてなど、多くのことを読み取るため歴史についても深く学ぶ必要があります。それを含めて、一朝一夕では終わらないことですから、長く楽しんでいきたいものです。
といっても、あまり難しく考えず、まずはカンタンなものから読んでいき、「読める!読めるぞ!」状態を味わっていくのが一番です!
古文書を読むにあたっての基礎知識
さて古文書を読もう、というその前に、最低限知っているとその後がスムーズではないのかな、と思ったことがあります。
なにせ古文書と一口にいっても、今までお話してきたように「有名武将の書簡」、「地域に残る記録」、「庶民が楽しんだ娯楽本」などなど幅広く、それぞれ内容や用途が全く違います。
さらに「変体仮名」、「異体字」、「翻刻」、「刊本」といった用語も出てきて、よくわかったようなわからないような気分。あれ、そもそもくずし字って何をくずしているの…?なんて疑問もわいてきたり……。
そこで、まずは古文書を読むにあたっての前段階の基礎知識をまとめてみました。
- 古文書とは?どんな種類がある?
- 古文書解読にあたっての専門用語
- そもそも、くずし字とは何か?
- 日本の印刷の歴史~江戸時代の出版事情
- 日本史の流れや読みたい古文書の時代の知識
古文書とは?どんな種類がある?
本来、古文書というのは、特定の対象に意思を伝えるために書かれたものを指します。
たとえば書状とか証文といったものですね。◎◎さんから、●●さんに宛てたもの。
それ以外の、日記や帳簿などは古記録と呼ばれます。
さらに印刷物は含まない説とか、未だに効力があるものは「古文書」ではなく「文書」と呼ぶべき説など色々あるようですが、まあそれはさておき。
現在は、一般的に「古文書」といえば印刷物も含め、江戸時代後期、さらに明治初頭くらいまでに書かれたものを広く指す場合が多いようです。
- 本来「古文書」は、書状や証文といった、特定の対象に意思を伝えるために書かれたもの
- 現在は、一般的に明治初頭くらいまでに書かれたものを広く「古文書」と呼ぶことが多い
つまり、一般的に「古文書」といっても幅広過ぎなんですね。
ですので、「古文書読んでみたいな」、「くずし字が読めるようになりたいな」と思ったときに、大切になってくるのが、「何を読みたいか」ということです。
あなたが読みたいのは、武将の書状でしょうか、郷土史料でしょうか、離縁状や証文でしょうか、道中記でしょうか、江戸の庶民の娯楽・草双紙でしょうか?
まずはその目標を立ててから書籍や講座を選ぶと、モチベーションを高く保ったまま学習しやすいのでおすすめです(もちろん基本的なことはいずれでも学べるはずなので、ど真ん中でなくても大丈夫ですよ)。
「全部!全部読めるようになりたい!」
という、ハチャメチャに意欲旺盛な方でも、まずは一つのゴールを決めて置いたほうがよいでしょう。
「とはいっても、何があるのかまずそこから分からないよ…」
そんな方のために、およそ入門書や講座で取り上げられやすい古文書ジャンルのサンプルをいろいろ集めてみました。どんなものを読んでみたいか、まずそこから分からないという方は下記の記事をご覧ください。
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古文書解読にあたっての専門用語
古文書について学ぼうと思って専門書を開いたり、講座を受けたりすると、いろんな用語に出会います。
なんとなーく知ってるつもりでもあやふやなままだと、なんだか気持ちが悪く理解も進みません。
例えば、「変体仮名」と「仮名」の違いを説明できますか?
「変体仮名」とは、現在書かれている平仮名の字形”以外”の仮名のことです。
現在は、平仮名は一つの音に対して一つの字形と決まっています。
「あ」は「あ」しかありません。そのため平仮名の字形は全部で46種類、または48種類ということになります。
しかし、明治33年に「小学校令施行規則」が定められる以前は、さまざまな書き方があって、約300種類もの仮名の書き方がありました。
ここがまず最初に面食らうところですよね。
「あ」という一つの音にも、いくつもの字形があるということです。
こういった基本的な用語や知識を改めて身につけて置くと、くずし字読解に挑む際の戸惑いが減るのでおすすめです。
- 現在使用している仮名は、一つの音に一つの字形
- 明治33年以前は、一つの音にいくつもの字形があった
ほかにも知っておきたい基礎知識・専門用語があります。詳しくはこちらの記事にまとめましたのでご覧ください。
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日本の印刷の歴史~江戸時代の出版事情
古文書は幅広いジャンルがあるとういう話をしましたが、別の視点から大きく分けるとおよそ二つに分かれます。
それは、手書きで書かれたものと、印刷されたもの。
ざっくり説明すると、日本では江戸時代までは一般的に手書きでした。貴重な書籍は貸し借りをしたり、手で書き写した「写本」を作って読んでいたのです。
江戸時代になると、出版文化が隆盛になり、手書き文字だけでなく、印刷された出版物が広く庶民にも楽しまれるようになりました。
印刷といっても、江戸時代にメインに行なわれていたのは「木版印刷」です。
実は金属活字による印刷機も、天正遣欧使節団が日本に持ち帰っており、「キリシタン版」といわれる書物が作られたことがあります。また徳川家康も木活字(木で作られた活字)による書籍を出版しています。
しかし、活字というのは一つずつ文字を作るわけで、流れるように文字がつながっていくくずし字が主流であった日本では、活版印刷が広まることはありませんでした。
江戸時代には出版業が盛り上がりを見せますが、これらは木版を彫り師が彫って、摺り師によって摺られたものです。このスタイルであれば、流れるようなくずし字をそのまま彫っていくことができますよね。
基本的には、手書きの文書のほうが読みづらく(書いた人のクセが出るため)、木版印刷で摺られたもの、つまり木版印刷を使用した出版業がさかんになってきた江戸時代に印刷されたもののほうが読みやすいと思います。
これは、印刷にするからにはある程度清書された文字が書かれていること、また江戸時代には「御家流」という一つの書体が一般的になったため、書体にも慣れやすいからですね。
- 古文書には手書きのものと、印刷されたものがある
- 印刷されたもののほうが読みやすく初心者におすすめ
木版印刷とか活版印刷とかなにそれ?と思った方は、下記の記事をどうぞ。
◆日本の印刷の歴史や江戸時代の出版事情について詳しくはこちら
日本史の流れや読みたい古文書の時代の知識
古文書を読むにあたって、くずし字の文字だけを読もうと思ってもなかなかはかどりません。
まずはざっくりした日本史の流れを頭に入れておくのはもちろん、読みたい古文書の時代背景や当時の人々の暮らしぶり、考え方なども知っておくことが、読解のヒントになったりします。
くずし字を読むというのは、実際にやってみるとクイズやパズル的な要素もあることに気づくでしょう。どうしても読めないと思って悩んでいた言葉が、ふとしたときに「あ、もしかしたらこのことかも!」とひらめいたりすることはよくあること。
また読めたけれどどういう意味か分からない言葉があると思っていたら、当時の暮らしぶりが紹介された本を読んでいると今は使わなくなった道具のことだったとわかったりすることも。
たくさんのヒントを見つけるためにも、歴史や風俗への知識を増やしていきましょう!
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古文書を独学で学ぶメリット・デメリットとその方法
どんな勉強でもそうですが、さて学ぶとなると、独学か先生に習うか、という二つのパターンがありますよね。
私は最初は独学からスタートしてほんのすこ~~しばかり読めるようになってきたかな…というところで、いくつかの講座を一日体験したり見学したりしながら、最終的に知人の誘いで少人数のオンライン勉強会に入りました。
ですので、独学のメリットもデメリットもどちらも分かります。
そこで、超初心者が独学するにあたって、そのメリットやデメリット、独学にはどういう方法があるのかをまとめてみたいと思います。
- 古文書を独学で学ぶメリットとデメリット
- 古文書を読むためのおすすめの本
- くずし字アプリを使ってみる
- 古文書がある場所やサイト紹介
- 自分だけのマイノートをつくってみよう
古文書を独学で学ぶメリットとデメリット
古文書を独学で学ぶメリット
独学の良さは、すべてマイペースで行なえることですね。
何かを強制されることもありませんし、誰かと比べることもない。好きな時間に、読みたい古文書を自由に選べます。
また特にくずし字は、勉強するにあたって入門書や参考図書を購入するくらいで、後はお金もほとんどかかりません。図書館などを利用すれば、さらに節約できてしまいます。
なんなら、今日からふらっと図書館へ行ってはじめてしまえるくらい。
また、自分でイチから考えないといけないため、最初の一文字が読めただけでも大きな感動があります。自分の力で解いている、という実感があるのも楽しいですよ。
古文書を独学で学ぶデメリット
しかし、一方で一人で学ぶということは行き詰ったときに教えてくれる人もいないということです。
課題や〆切もないので、結局今自分がどのくらい読めて読めていないのかが分からなくなってしまい、やがて学習意欲がそがれてしまう…ということにもなりかねません。
最初の頃は数行読むだけでも時間がかかってしまうため、効率的に進めたい方にはあまりおすすめできません。
<独学のメリット>
- マイペースに勉強を進められる
- 自分が読みたい古文書にトライできる
- お金がかからないから気軽
- イチから自分で解いていく楽しさがある
<独学のデメリット>
- 分からないところを教えてもらえない
- 課題や〆切もなく自分の成長具合が実感しにくい
- 長くモチベーションを保つことが難しい
- 習得するまでに時間がかかる
古文書を読むためのおすすめ本
古文書やくずし字にまつわる本はたくさん出版されています。
中には初心者向けとあっても、そうとは思えないほど最初からわりと高度なものもあって、ちょっとひるんでしまうことも。
このブログの読者である《超初心者》の方には、まずは江戸時代の往来物(教科書)などの読みやすい印刷物を取り上げて解説してくれているような入門書をおすすめします。
特におススメしたいのは下記の本。
今もお店に掲げられているそば屋やうなぎ屋の看板文字に始まり、江戸時代の教科書である往来物や、商店のチラシである引札(ひきふだ)などを題材に丁寧に説明されています。古文書を読むにあたっての基礎的な知識もしっかり書かれているため、「知識ゼロからの」とタイトルにあるとおり、超初心者の入門編としてうってつけです。
こういった入門書や専門書を読みながら、少しずつ進めていきましょう。
そのほか詳しくは下記の記事をご覧ください。
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くずし字アプリをうまく活用する
「くずし字史料を読んでみたいけれど読めない!」という人に向けて開発された、AIくずし字認識アプリ「みを」という、とっても便利なものがあるのをご存知でしょうか。
カメラで史料を撮影し、ボタンを押せば、AIがくずし字を現代の文字に変換してくれるのです。
「あれ、そんな便利なものがあるならくずし字の勉強なんてしなくてよくない?」
なんていう声が聞こえてきそうですね。
いえいえ、実は100%読み取って正確に変換してくれるわけではなく、書体などによってかなり間違えが多いため、かえって初心者には扱うのが難しい場合が。
なぜかというと、初心者にはアプリが解読してくれた文字が、間違っているのか合っているのか判断することがまず難しいからですね。
だから私は、どうしても読めない字を読みたいときに参考に使うとか、ざっくり内容を知りたいときに使ったりしています。
とはいえ、今まで「???」だった暗号のような文字が、一気に解読されて画面に出て来るのは楽しいですよ◎
間違ったまま覚えてしまう可能性があるというのは難点ですが、独学でくずし字を学びたいときには、どうしても分からない字などにうまく活用できると学習が捗るでしょう。
AIくずし字認識アプリ「みを」について、詳しくは下記の記事をご覧ください。
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古文書がある場所やサイトを紹介
独学する際には、自分で読みたい古文書を探す必要があります。
入門書や専門書などから拾って読んでもかまいませんが、実はいろんなところで古文書を見ることはできます。
例えば、都道府県や市町村の図書館や郷土資料館、博物館などで閲覧できる場合が多いです。実物を見てみたいという方は最寄りの館のサイトで調べたり、問い合わせてみると良いでしょう。
実物でなくても良いなら、一番手っ取り早いのは国立国会図書館のデジタルコレクションを利用することです。国立国会図書館では約235万点のデジタル化資料のうち、約48万点をネットで一般公開しています。
また浮世絵がお好きな方は、早稲田大学文化資源データベースもおすすめです。
このように、ネットでもたくさんの古文書や浮世絵など昔の史料に触れることができます。ぜひ活用していきましょう!
とはいえ、どんな資料から探せばいいの?という方は、下記の記事をご覧ください。
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自分だけのマイノートを作ろう
学習にあたって、基本的なノートの取り方をご紹介します。
まず古文書を見ながら、ノートに読めるところを書いていき、読めない文字が出てきたらそこは文字数分〇印で空けておきます。
図解
こうして、ひとまず区切りのよいところまで読んでいき、読み終えたらまた前に戻って〇について辞書を引いたり調べたりしてなるべく埋めていくようにします。
同じ文字が何度も出て来る場合も多いので、前後の文脈から一つでも分かれば他の部分も分かることもありますし、なんとなく文章全体の内容が見えてくると分かってくる言葉もあります。
どうしても分からないところを残しておいて、しばらく学習を続けた後に再度読み直すと「なんだ、この字なら今はわかる!」ということもあるでしょう。
全部〇が埋まったら達成感もひとしお!
何冊もたまって来ると、がんばったな~~と自分をほめてあげたくなりますよ。
独学をしていると自分の成長具合がなかなか分かりづらいというお話をしましたが、ノートの分量というのは目に見えるだけに、独学者のモチベーションアップにはかなり大切かもしれませんね。
ほかにもいろんな方法があります。ぜひあなただけのマイノートを作っていきましょう。
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古文書を講座やセミナーで学ぶ
古文書を学ぶには、独学以外に講座やセミナーを受講するという方法もあります。
古文書講座は思った以上に身近にあることが多く、お住まいの地域の公民館や図書館、資料館、博物館、美術館、カルチャーセンターなどを検索してみるといくつかヒットすると思います。あるいは地域の掲示板やチラシなどを注意してみると、思わぬ楽しそうな講座に出合えることもあるでしょう。
各講座やセミナー、講師の先生によって、郷土史料や、中世史料、近世史料など、様々なテキストを使用するため、ご自分の興味に合わせてチョイスしてみましょう。
- 講座やセミナーを受講するメリットとデメリット
- 講座やセミナーを受講する際の事前準備
- 代表的な講座・セミナーはどこ?
講座やセミナーを受講するメリットとデメリット
講座やセミナーを受講するメリット
講座やセミナーを受講するメリットは、やはり、古文書の専門家である先生から直接学べるところでしょう。
分からないところはどんどん質問できますし、先生によっては有益な独自の勉強法やテクニックを教えてくださることもあります。
また、同じ受講生の仲間同士、情報交換をしながら一緒に成長していけるのも楽しく学習を続けるコツだと思います。
意外にも、先生や仲間との雑談の中からいろんな知識を学べたり、ヒントをもらえることも多々。こういうところも独学にはない良さですよね。雑談とはいえ侮るべからず…です!
講座やセミナーを受講するデメリット
デメリットとしては、何といっても決まった曜日・時間に参加しなければならないところでしょう。
仕事や家庭の都合で忙しい場合は、なかなか続けづらく、1回、2回とお休みしている間に、どんどん授業が先に進んでしまって追いつけなくなってしまう……。
そんなことも充分考えられます。
また、自宅や職場などから通いやすい範囲に希望するような講座がない、いやそもそも講座やセミナーなどが全く開催されていない、という場合も。
都市部なら選択肢もあるのですが、地方ですとなかなか難しいですよね。
また、通いやすく興味がもてそうな講座があって参加しても、どうにも先生や仲間との相性が良くない。
そういうことも、人間同士なので「あるある」です。
さらに、自分のレベルと講座のレベルが合わなくて、ついていけない or まどろっこしい、といったこともあるでしょう。
こういったリスクを避けるためには、私もそうしましたが、まずは1日体験に申し込んでみる、あるいは数回程度の短期のセミナーから参加してみるなどして、様子を見てみるのが一番だと思います。
最近は、自宅にいながらネットで参加できる「オンライン講座」も増えていますので、あなたにぴったりの講座・セミナーを見つけてみてくださいね。
<講座やセミナーを受講するメリット>
- 講師の先生から直接学べる
- 分からないところは質問して教えてもらえる
- 他の受講生とも励まし合いながら一緒に成長を実感できる
- 雑談からも幅広い知識を得ることができる
<講座やセミナーを受講するデメリット>
- 決まった曜日・時間に参加しなければならない
- 通いやすい範囲に希望する講座やセミナーがない場合もある
- 自分のレベルと講座のレベルがミスマッチな場合もある
- 先生や仲間との相性が合わない場合もある
おすすめは、独学×講座のハイブリット型の通信講座
古文書学習の方法として、今まで独学と、講座受講の2パターンを紹介してきました。
それぞれマイペースに学習できるできない、先生に質問できるできない、などといったメリット、デメリットがあったかと思います。
そこで、独学と講座受講の良いところを合体させたものとして、私は通信講座をおすすめします。
通信講座はテキストや字典、時代背景が分かる参考本など、これから古文書の学習をはじめたい超初心者の方にうってつけの教材が添付されているものが多く、添削指導を受けながら添削者の方へ質問を送ることも可能。
通信講座なので、どの地域であっても関係なく、自宅にいながらマイペースで学習できます。先生や仲間との人間関係に悩むこともありません。
古文書の通信講座としておすすめできるところを下記の記事にピックアップしましたので、参考にしてみてください。
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まとめ:古文書が読めると楽しさが増える!
以上、古文書を読めるようになるためのロードマップでした。
このブログを読んで、「古文書を読めるようになってみたいな」、「くずし字の勉強はじめてみようかな」と思っていただけたら、とってもうれしいです。
なかなか難しいと敬遠されがちな「古文書読解」。
けれど、簡単なコツさえつかめばすぐにでも読めるものもあります。
また、少しずつステップアップしていくことで、美術館や博物館に行くのがさらに楽しくなったり、より深く歴史を学んでいくことができるでしょう。
私もまだまだ初心者です。ぜひ一緒に古文書を楽しんでいきましょう!
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